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鳥羽から和歌山(伊勢、松坂、久居、名張、橿原、五條経由)


今日は明日に控えている伊勢までの区間を非常に楽しみにしています。それはまず地図上に本線に平行している交通量の少ない裏道を見つけた事と、そしてまたオガさんとカズハさんと待ち合わせをしているからです。道の選択については、私の地図では緑色で距離表示がないものでしたが、結果的には不十分な戦略であった事になりました。親指と人差し指で測る限りでは、赤い色の本線の距離と殆ど変わらないはずでしたが、実際は5倍位あったように感じました。全く進まなかったのです。やむを得ません。自分に腹を立てるしかありませんでした。伊勢での待ち合わせに間に合うように気合を入れて歩くしかなかったのです。
途中自転車に乗ったおじさんに声を掛けられました。仕事に向かう途中のようで、中国を自転車で一人旅した体験や冒険について語ってくれました。彼は鍛え上げた身体つきで、幸福に満ちたエネルギッシュな感じがしました。私より年上の彼が走り去っていくと、私はこれからまだ永遠と続く道を歩かなければいけない置き去りにされた無気力な粉袋のような気分になりました。それでも地獄にいるかのように汗をかき、使れ果てた脚を引き換えに待ち合わせに間に合いました。なんという再会の喜びでしょうか。

そして翌日は私好みの一日になりました。オガさんとカズハさんは私を観光案内で楽しませてくれる計画を練っていました。伊勢には日本の中でも有名な神社である伊勢神宮があるので非常に相応しい場所でした。私はまたしても何もする必要がなく、沢山見て、勉強して、楽しむ事が出来ました。目を開けて、耳を澄まし、ただただ後を付いて歩くだけ。最高。二人に感謝します。

鳥羽から和歌山(伊勢、松坂、久居、名張、橿原、五條経由)_d0095604_1213218.jpg

伊勢神宮で観光

この素晴らしい日は、松坂で終わろうとしていました。そこで世界的にも有名な松坂牛をご馳走になりました。本当に美味しく、そして高く、(後日この事を話すと私は大金持ちと間違えられてしまいましたが、)レストランでこのように世話をされる素晴らしく新しい体験をする事が出来ました。このレストランでは自営の3000頭にも登る牧畜をしており、最高の肉の品質にする為に餌にビールを加えて、マッサージもしている事を知りました。私は通常ビールだけ頂きます。その分もっと長生きしています。

翌日、不本意にも、ある「侍祭り」に行く事になってしまいました。宿泊した旅館の主人が私にお弁当を作ってくれました、そして半強制的にこのお祭りを見るために急遽町の中心地まで乗せていってもらう事になりました。昼頃まで我慢できましたが、私にとって賑やか過ぎるのでこのドンチャン騒ぎから抜け出すことにしました。そして午後になってやっとまた歩き始めました。

鳥羽から和歌山(伊勢、松坂、久居、名張、橿原、五條経由)_d0095604_1215468.jpg

朝、侍祭りが始まる前

そして名張に到着して、ホテルを探しながら途方に暮れて周りを見渡していると、同年代の敏捷な女性が話しかけてきました。この人は常に「はい」としか答えない相手と話すのが慣れている感じがしました。後から判りましたが、やはり学校の先生でした。そしてその口調で観光案内を進められ、断る事も出来ず又しても観光をしてしまいました。本当はもう今日はホテルでゆっくり過ごすつもりでした。しかしこの観光も非常に良くて、この地域のキャベツの生産についてもいろいろ知る事が出来、酒蔵が一般開放していたので日本酒の製造方法も知る事が出来ました。その後は美術手工芸品市場に行きました。これは私にとって苦痛でした。芸術は授かり物で、手工芸は素晴らしいと思いますが、美術手工芸品はどうでしょう?この感覚を正してくれる人はいるのでしょうか。

後に橿原(かしはら)で橿原神宮と神武(じんむ)天皇御陵や綏靖(すいぜい)天皇陵を見学して一日を過ごしました。ここでも過去に訪れた同じような名所で感じたのですが、座るベンチが全くありません。非常に残念で失望しました。私は少しでも長くそこに滞在し、考え、後ろ向きに回想してみたいのです。しかし広々とした施設の作りはこのような見学を義務のような感じにさせ、決められた一方向にしか歩けないようになっています。

鳥羽から和歌山(伊勢、松坂、久居、名張、橿原、五條経由)_d0095604_1223193.jpg

和歌山行きの列車

和歌山までの最後の区間は列車を利用しました。それには二つの理由がありました。ひとつは橿原の滞在が長くなってしまった事です。そしてもうひとつは私の身体がトイレから30分以上離れる事が出来ない事態に陥ってしまった事です。
しかし列車の旅も悪くありません。私の向かいには二人の元気のいい鶏のように騒いでいる女子高生が座っていて、休みなく高い声で笑ったり話したりしておりました。このような事がドイツと同じように日本でもあるなんて本当におかしく思います。私は一言も判りませんでしたが、彼女たちは本当に面白くて笑いが伝染して一緒に笑ってしまいました。
横のシートを見ると6人並んで座っていて、前かがみに眠っていました。列車のリズムに合わせて皆首が動いておりました。これも面白い風景でしたが、少し情けない感じもしました。
今日は本州で最後の日です。明日フェリーで四国に渡ります。何が待っているか楽しみです。
by lothar_diary | 2007-02-05 12:06 | 東海
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